
心の状態をマインドフルに見つめ始めてから、こころのざわつきに敏感になってきました。「ざわつき」は、モヤモヤが溜まり始めたころに起こります。どうやら、心がニュートラルからネガティブに傾き始めたころが、ざわつきが起こる瞬間のようです。ざわつきの感覚的な特徴としては、「なにか忘れているような気がする」とか「なぜか最近集中できない」または「ちょっと短気になってきている」などがあると思います。他にも、例えば笑顔が少し硬くなってきたり、とても気持ちのいい天気なのにその気持ち良さを感じられなくなってきたり、無駄にテレビや動画鑑賞したくなったりなど、日常の些細なところからバランスが崩れてきていることが感じられます。
この症状を見逃したり、または気づいていても無視してしまうと、心のモヤモヤはどんどん溜まっていき、心の状態もどんどんネガティブに傾き続けてしまいます。ネガティブに傾きだした心は、さまざまなところからさらなるネガティブの種を探し出してきて、自分を刺激し始めます。イライラしたり、不安な気持ちでいっぱいになったり、自分と他人を比べて落ち込んだりなどの症状が起こり始めます。
こうなると復活するのにも少し時間がかかってしまいますよね。なかなかネガティブな気持ちから抜け出せなくなってしまうとやっかいなので、やはり早い段階で、傾き出している自分に気づくことが重要です。
ざわつきを感じたときのオススメとしては、まず静かになれる場所や時間を作ることです。自分のこころが静かになれる場所に身を置きます。どんな方法かは人それぞれだと思うのですが、例えば自然の中を散歩したり、メディテーションしたり、アートに取り組んだり。人によっては一人旅をすることや、本屋さん、図書館、美術館にでかけてみたり、落ち着けるカフェに出かけてみたり、または海を見に行くことなど、さまざまだと思うのですが、できればひとりきりで自分の心を休憩させてあげる時間を持つことが大事だと思います。
五感を使うことも忙しい頭を休ませて心を感じることを助けるので、音や感触、匂い、目で感じることに意識を集中させてあげることがいいと思います。「何かに一生懸命取り組む」というのではなく、自然体でゆったりとした気持ちでひとりきりの時間を楽しむことが効果的です。
なぜこの方向が効果的かというと、わたしたちの心と頭はそれぞれ別のペースを持っているから。例えば、頭では論理的に判断して「まだ大丈夫」と感じていても、実は心はもうずいぶん前に「休憩が必要です」と言っていたりします。
逆の場合もあり、心がワクワクして楽しいことに取り組んでいたりすると、体や頭が休憩不足で疲れているのにも関わらず、「まだまだ大丈夫!」と頑張れたりすることもありますよね。
頭のペースを信じる方がいいのか、それとも心のペースを信じる方がいいのか。それは場合にもよりけりでバランスが重要だと思いますが、より満ち足りたよろこびの多い生活を送りたいと望むのであれば、心のペースを大切にしてあげることは不可欠です。そして、心のペースを大切にすることは、心の内側へと入っていくことです。心が求めていること、心がよろこぶこと、心が落ち着けることを、普段から探して用意しておくと、「ざわつき」が起きた時に、必要な対処を適切に施すことができるので、ぜひ「家庭常備薬」のような感覚で意識して探して用意しておくことをオススメします。