
さまざまなことがある人生。生きていると時々どうしようもない孤独感に襲われたりすることもあるのではないかと思います。
一人で暮らしているとか、身近に頼れる人がいない等の環境的要因からくる孤独感もあれば、たくさんの人に囲まれていても感じる孤独感もあります。周りの人々と心を通じ合わせることができない、誰にも分かってもらえないような気がする等、自分自身を見失ってしまったときに感じる孤独感。心の殻の中に閉じこもってしまいたくなる、または閉じこもってしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。
スピリチュアル心理学では、孤独感は実は外側とではなく、自分自身とのつながりを失ったときに起きると言われています。自分の心とのつながり、もっと言うと、自分の深い部分である魂の部分と繋がれなくなったときに感じます。
魂とのつながりは、自分の存在を否定することで弱くなってしまうようです。例えば、自分が周りに比べてダメだと思えるときや、自分の本当の思いを外に向けてうまく表現できないとき。または、自分が深い部分で何を求めているのかが分からなくなったときや、満たされない思いを表面的なことで埋める行為に疲れたときなど。
魂とのつながりが弱まったときに感じる孤独感は、普段のモヤモヤや憂鬱な気持ちとはもはや比較できないほど強い自己否定の気持ちがもとになって、または積み重なってできたものです。自分を一番よく分かっているのが自分ならば、自分に一番厳しくなるのも自分なのではないでしょうか。ダークな思考のスパイラルにはまってしまった自分。そしてそれをさらに責めてしまう自分もいて、辛い孤独感が募ってしまいます。
自分と深くつながるためには、まずは自分が「そのままの状態で十分なのだ」と理解し受け入れることが大切。
アイルランドの作家John O’Donohue氏の詩が大好きなのですが、その中からひとつ、孤独感を感じるときに励まされそうな詩を見つけたのでシェアしたいと思います。
For Solitude (孤独感に)
あなたの人生の中にある魂の存在、そのパワー、その光を理解できますように
あなたは絶対に一人ぼっちではないことを実感できますように
あなたの魂はその輝きと信頼によってあなたを宇宙のリズムと密接につなげているのだから
あなたが自分の個性と人との違いをリスペクトできますように
あなたの魂が個性的であることを理解できますように
あなたは特別な運命を持っているのです
見せ掛けの人生の背後には とても美しい永遠が起きています
あなたが自分自身を歓喜とプライドと期待感をもって見つめることを学びますように
神はいつの瞬間もあなたをそのように見つめています
John O'Donohue "To Bless the space between us"より
訳について:「神(God)」という言葉をどう訳していいかいつも迷うのですが、個人それぞれが持っている「神聖で大きな存在」と自分の中で言い換えればいいのかなと感じています。
途方もない孤独感は、自分が心の暗闇の底にたどり着いたというサインです。底にたどり着いたら、次は光をさがして上がっていくのみ。暗闇の中だからこそ感じることのできる小さな光への感謝の気持ちや、「自分自身をもっと大切に生きていきたい」という思いは、その後の人生を明るく照らしていくために役立つWisdom(知恵)となります。孤独感は絶対に損しないこと間違い無しの、尊くて価値ある経験なのだと思います。