
わたしたちは心と体、そして魂である。これがトランスパーソナルな考え方です。数え切れないほどの輪廻転生を繰り返してきたわたしたちは、魂として現在のこの人生、この体を選んで生きています。肉体はやがて死を迎えますが、魂は永遠です。いくつもの人生を生きて来たわたしたちの魂は、実は想像を超えるほどの知恵や情報を持っていて、肉体の経験を通して人生を経験しているわたしたちをスピリチュアルな視点から常に支えています。
前世療法などで自分の前世を知ることは、自分の魂と繋がるとても効果的な方法です。自分の過去世を知ること自体も面白い体験ですが、それ以上にすごいと思うのは、その過去世で得た学びを自分でレビューする体験です。これはまさに自分の魂とまっすぐに繋がっている瞬間。トランス状態になり脳がシータ波に入ると分析的思考の声が小さくなり、代わりに魂の声が大きくなります。潜在意識とのコネクションも活発化され、魂の声がまっすぐにわたしたちのもとに届いてくるのです。
セラピーの後、前世療法初体験の体験者が「これってわたしの作り話じゃないの?」と、とても困惑しながら聞いてくることがあるのですが、その気持ち、とてもよく分かります。自分の声でストーリーを話しているのに、そのストーリーがどこからやってきたのかが分からないとう妙な感覚。「その人生で得た学びはなんでしょうか?」というセラピストの問いに対して、とても賢い知恵のある言葉を発していたのが自分であるというのが、目覚めてみると信じられない。この体験に慣れていないときにはとても不思議で疑いたくなる感覚なのです。
トランス状態で聞こえる魂の声は、普段活発に活動している分析的思考やエゴの声とは別のものです。魂はわたしたちの一部。でも普段は分析的思考やエゴの声が幅を利かせているので、魂の声はなかなかわたしたちの中心に届くことがありません。常に話しかけてくれてはいるのです。でもその声をきれいに聞き取ることができないのです。
魂は、わたしたちのエゴや分析的思考とは全く違った価値観を持っています。大きな視点で物事を捉えているので、問題や苦境に対するアプローチも斬新な場合がほとんど。わたしたちは普段は論理脳で物事を捉え、さらに「周りの人がどう思うか」という社会的価値観で物事を決めるようにトレーニングされています。魂の声が聞こえても、あまりにも斬新なメッセージの内容に、なかなか賛同することができません。でも、もし魂の声をもっとうまく日々の生活に取り込むことができたら、心を抑えることや自分を否定することで生まれてくる心の病気の原因をはやく取り除くことができたり、目を向けるべき課題をいち早く発見することができたり、または自分にとって本当に意味のある生き方を選ぶことができるようになったりします。
魂の声を聞く方法は前世療法を受けに行かずとも、普段の生活で試してみることがでます。例えばメディテーションや呼吸法は、脳波をアルファ波にして軽いトランス状態へ導くので(シータ波より軽いトランス状態です)そのときに魂の声が聞こえやすくなります。また、夜寝ているときに見ている夢や、創作活動をしているときもアルファ波になっていて、魂とコミュニケーションしやすい状態です。
もう一つおすすめなのがソウル・ジャーナリングです。これは魂と会話する日記をつけるというものなのですが、人生に対する大きな質問から普段の実用的な質問まで、魂に質問しながら答えを導き出していきます。ライフコーチングのクライアントさんに試していただくことがあるのですが、真面目に取り組まれた方は素晴らしい体験をされています。これはメディテーションやイメージングの練習をして、普段からアルファ波を意識して体験されている方におすすめの方法です。
魂の声を意識した生活を始めると、日々の生活が変化していくのを感じることができます。魂との会話は、クリエイティブなエネルギーがますます必要とされるこれからに時代には、重要なツールとなるのではないかと感じています⭐︎