恐れの声が聞こえたら


誰の中にも潜んでいる“恐れ”の声。恐れの得意な口癖は「そんなにうまくいくわけないよ」「いいことばかりは続かない」「そんなの無理に決まってる」「自分を何様だと思ってるの?」「失敗したらどうするの?」とかでしょうか。

さっきまで笑顔で楽しい雰囲気だった人の表情が、次の瞬間に曇っていたとしたら・・・。それは恐れの声が頭で響いたのを聞いてしまったからかもしれません。恐れの声に耳を貸してしまうと・・・。それがまるで予言やお告げのように思えてきて、「気をつけなければ」「やっぱりやめよう」「自分には無理に決まってる」という風に、実際に何かが起きたわけでもないのにネガティブになってしまいます。

恐れは、サバイバル本能と呼ばれる「生物として生き抜くこと」を土台に存在しています。愛とか幸せとかは関係ない。とにかく1日でも長く安全に生き抜くことが、恐れにとって何よりも一番大切なこと。私たちの安全を守ってくれているガードマンのような存在なのです。

恐れは遊び心とか、冒険とか、ワクワクとか、そういうクリエイティブな考えを持ち合わせていません。とにかく安全第一。ヘルメットをかぶって防弾チョッキを2枚重ね、マスクや手袋をつけて、さまざまな安全確認&保護ツールを持ち、常に最悪の状態に備えています。道端に落ちている石ころを見ただけでも、「それが爆弾かもしれない。」なんて、ありえない疑いを抱くこともよくあること。でもそれが恐れの役目なのです。

楽しいことが起きてもすぐに顔が曇ってしまったり、ワクワクする気持ちを感じてもすぐに消えてしまったりするのは、恐れが安全確認を頻繁にやっている証。恐れにとって、楽しみとかワクワクとか、そういうのはどちらでもいいのです。見慣れないもの、珍しいこと、新しい経験には特に敏感に反応します。サバイバル本能の「それは安全なの?命を脅かすことはないの?」という声が、現代風にアレンジされて、「失敗したらどうするの?」「どうせ無理だからやめておこうよ」というささやきになっているのです。

恐れは心のガードマン。人生を楽しむ術を知らない安全一筋のガードマンです。恐れの声が聞こえたら、とりあえず頷いて「ご苦労様です。」と一礼し、「大丈夫だよ。死ぬわけじゃないし!」とか言ってあげるといいかもしれません。

恐れと上手に付き合うことで、人生をもっと充実させることができるのだと思います。


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