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アファメーション


8月30日、ヘイハウス出版社の創設者で作家のルイーズ・ヘイさんがお亡くなりになられたそうです。享年90歳。ヘイハウス社によると、眠っている間に静かに逝かれたそうで、大往生ですね。

ルイーズ・ヘイさんといえばアファメーションを世に広めた方としても有名です。山あり谷ありの人生を生きる中で、自分を愛して自尊心を高めることの大切さに気づき、そのことを人々に広めていくことをミッションにされていました。アファメーションで自分を癒して、病気を直して、生き方を変えていけると、力強く唱え続けていらした方です。

彼女の書籍の中には、読者が自分でアファメーションを考えなくても、本の中から自分に合ったものを選べるようになっている本が数多くあります。アファメーションのやり方としては、まずは自分に合ったアファメーションを紙に書き出して、鏡のそばに置きます。そして鏡に映った自分の顔を見ながらアファメーションを呟きます。毎日繰り返して行うことで効果が高まります。毎日朝夕鏡の前に立ち、自分に向かって何度もアファメーションを呟くことが大切です。

自分で自分に向かって言う、と言うのがポイントだと思います。なぜなら、私たちの誰もが、「誰かに愛されたい。無条件で永遠に変わらぬ愛を与えてくれる人に出会いたい。どんな自分でも受け入れて欲しい。」そう願っていますが、そんな相手はなかなか現れるものではありませんよね。笑。自分を誰よりも深く愛するべきなのは自分自身。それをきちんとできたときに、初めて、自分も他人である誰かを深く愛せることができるのだそうです。まずは自分から。そして相手へ。すると、相手もそれに反応して、自分を深く愛してくれる。

「自分を愛することで、さまざまな問題が解決する」とルイーズ・ヘイは唱えています。これは、トランスパーソナル心理学やスピリチュアル心理学、エネルギー心理学、ポジティブ心理学などでも力説されていて、わたし自身も心を癒して元気にする心理のお仕事をしていく上で最も重要なテーマにしています。修士論文のテーマにもしました。

でも、日々の生活の中で実際に実践し続けることは、頭の中で理解するよりも難しいことです。だって人生、いろんなことが起きます。さまざまな人と関わり合いながら社会という場所で生きていく上で、ストレスを感じずに生きていくことは難しいから。

そしてストレスが溜まってくると、自分が持っていないものにばかり執着してしまったり、自信をなくして自分の価値を低く見積もってしまうことも多々あるでしょう。また、自分よりも他の人のニーズを優先し続ける状況に苦しくなったり、またはそうすることを「社会」に求められる辛さなどに圧倒されて、自分を愛して大切にするなんてなかなか実行できなくなることもあります。

特に、謙遜することが文化的に美徳とされる日本社会に置いては、「わたしなんて他の人と比べるとまだまだ・・・」という考えが根深く意識にプログラムされています。それは疲れが溜まった際にネガティブな形となって表面化され、自己批判と言う形で、心を苦しめる原因にもなっているようです。

謙遜する姿勢は確かに日本の美しい文化だと感じるのですが、いき過ぎて自分を卑下してしまってはやはり心に毒なのだと思います。理想は謙虚さを持ちながらも、凛とした姿で自分を肯定的に受け止める人。それが本来の日本人である私たちが美徳とする姿なのかなと思います。なかなか敷居が高いイメージですが。。。

今日では、ルイーズ・ヘイさんだけでなく、心理学者、著名なコーチなど、たくさんの人々がアファメーションの効果を唱えています。

アファメーションは、持っていないものに目を向けるのではなく、持っているものに目を向けること、そして、欲しいもの・まだ手に入れていないことについても、まるでもう手にしているかのように言葉にして自分に言い聞かせることが特徴です。

宇宙の法則にはNoはなくて、Yesしかないそうです。人間の脳も否定形を理解せず、肯定的に受け止めるという特徴があるそう。例えば、誰かに「赤いリンゴのことを考えないで。」と言われたら、自然に赤いリンゴのことを考えますよね。

正しいアファメーションをするときには、すでにそれを手にしているかのように、または現在進行形でそれが起きているようにして言葉を作ることが大切です。

自分への愛を高めていくには、自分が持っていないものを「ないない探し」するのではなく、すでに持っているものを「あるある探し」すること。すると、たとえ小さな「あるある」でも、自分の心を満たしてくれるものに気づく習慣が身につき、そこから暖かい愛のエネルギーが発生し、そして類は友を呼ぶかのように、さらなる暖かい愛のエネルギーを生み出すものを見つけてくるようになるのが、宇宙の法則であり、人の心の仕組みのようです。

そして心を癒すプロセスが進んでいくにつれ、やがて自分にとって本当に必要なものとそうでないもの、もう手放すべきものを見極められるスキルも自然と身についてゆきます。すると本来の自分が持つパワーが活性化され、自分らしく充実した人生を歩んで行けるようになるようです。

今朝、ルイーズ・ヘイさんの突然の訃報で驚いたのですが、不思議と悲しい気持ちにはなりませんでした。「わたしの死を悲しまないで。旅立ちをお祝いしてください。」そんな風に、ご本人が願っていらっしゃるのが聞こえてきたようで、不思議とふわりと穏やかで幸せな気持ちになりました。

人生のさまざまな苦難を乗り越えて、自分を愛すること、人々を助けること、心のケアの先駆者としてビジネスを通して地に足のついた形で社会に貢献すること、そして美しい生活をいとなむことを実践し続けてきたルイーズ・ヘイさん。深く尊敬しています。ご冥福をお祈りいたします。

ルイーズ・ヘイさんの「ユー・キャン・ヒール・ユアライフ (2007年映画)のトレイラーです。

#アファメーション #ヘイハウス

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